新橋・文銭堂本舗作 「和菓子・逢いたくば」

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文銭堂本舗作 「記念菓子 逢いたくば」

Japanese-style confection"Aitakuba" made by Bunsendo honpo

東京・新橋にある「文銭堂本舗」。
八木が毎年の新作和菓子の撮影をさせていただいていました。
その素晴らしい伝統の技による和菓子たちは、まさに一級品の芸術作品といえるものばかり。
八木は「逢いたくば」の伝えたい想いを和菓子に出来ないかと考え、
その想いを伝えました。

そして、出来上がったのがこの「記念菓子 逢いたくば」です。


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逢いたくば栞.jpg

[1908年4月28日。今から100年前のこの日に、
第1回ブラジル移民のみなさまが笠戸丸に乗り神戸を出航いたしました。
日本とブラジルの両国の合意により、両国間の友好関係が始まったとされています。
このたび当社では、ブラジルへの日系移民100周年と日本ブラジル交流年を記念して、
新しい和菓子を創りました。
写真家・八木仁志氏に依頼を受け、制作したこの和菓子の名前は「逢いたくば」。
ブラジル日系人の方々の今の姿・未来への笑顔を撮り続けている彼が、
旅の間に歌人・大崎千代枝さんに頂いた短歌
「逢いたくば 渡りてこいよ 虹の橋」から発想し、
ブラジルの国旗の黄色と緑、日本の国旗の紅白をモチーフに
4色の和菓子にいたしました。
2国に架かる虹色の架け橋のイメージもあるかなと思います。

浮島(うきしま)という口当たりの良い生地と
淡雪羹(あわゆきかん)という卵白を使った羊羹を合わせました。
おやつにも茶席の菓子としても使えます。
柔らかい口当たりはブラジルには無い食感に仕上がったのではないでしょうか。]


パッケージには、短歌を詠まれた大崎千代枝さんの直筆による「逢いたくば」の 文字を配置。
今回のプロジェクトの渡伯の際に持ってゆき、
記念式典の際に献上させていただくことになりました。



☆文銭堂本舗の公式ホームページはこちらよりどうぞ。
LinkIcon御菓子司 文銭堂本舗


「伝統」・・・
素晴らしいものは、伝え、受け継がれてゆくべきもので、
技術はもちろんのこと、それに込められた「想い」が大切なのだと思います。

「逢いたくば」が伝えたい「忘れられかけている本当に大切なこころ」とは、
単に古いものを良しとするわけではなく、時代の変化を受け入れながら、
柔軟に変化し、且つ歴史を重んじることだと認識しています。

明るく綺麗な4色の作品は、小さい子から大人までとても食べやすい、
おいしいお菓子に仕上がっています。
好きな大きさに切り分けて、みんなで仲良く食べられることもとても素敵なポイントだと感じます。

なぜ、写真以外の作品で想いを伝えようとするのか。

それは、この世界に何億人もの人がいるからです。

目で見て感動する人がいれば、味わって感動する人がいる。
触れて感動する人がいれば、体験して感動する人もいる。

ひとりひとりの違いを生かし、
ひとりひとりの想いの流れを合わせてゆくために、
この世界には様々な表現者がいるのでしょう。

文銭堂の和菓子でしか表現できない「逢いたくば」
八木の写真でしか表現できない「逢いたくば」

そしてまた、他の誰かにしか表現できないものもあるのです。

これからの100年に生きる人々が、自分にしか出来ない何かを見つけ、
それと共に伝統や歴史を大切に生きてゆくならば、
間違いなく素晴らしい世界になると思います。

まずはご賞味あれ。

とてもおいしい、かわいい和菓子です!
みなさまに楽しんでいただけることを心より願っております。




※店頭にない場合は、店舗へお問い合わせください。

text by : yumi